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【115回受験生へ捧ぐ!医師国家試験受験記】国試受験の心得や持ち物、気をつける事など、実際に受けた感想をまとめました

はじめに

こんにちは。医師・ブロガーの974と申します。

本記事では、私が医師になるに当たって、実際に国家試験を受験してみた流れや感じた事、気をつけたい事を備忘録がてら書いてみようと思います。

私の記事が、これから受験する人たちの参考になれば幸いです。

医師国試試験の流れ

例年、医師国家試験は2月初旬の土日の2日間で行われています。ここでは、僕が経験した受験前日からの流れを書いてみます。

受験前日

受験日に向け、各々勉強に追い込みをかける国試直前。さらに前日になると、受験生は皆ソワソワし始め、ちょっと異様な緊張感が漂います。

いよいよ明日。受験当日に向けて最終段階に入るわけですが、私は前日の午後に宿に前日入りし、直前のチェックをしていました。またメックなどから前日予想メールが届くので、皆はそれをチェックしていました。

前日の緊張感は思っていた以上に大きく、確認していてわからない事があると不安に苛まれました

夜は勉強仲間で夕食をとる人もいれば、部屋に食事をデリバリーする人もいます。中には怪しげな女性をホテルにデリバリーする人までいたと、Twitterでは噂になっていました。

勉強の最後の総仕上げなのでしょうか。そちらの勉強は前日までに済ませておきましょう……。

当日は早起きして、夜まで集中し続けなければならないので、確認はほどほどにして早く寝たほうが良いと思いました。また、普段からリズムを整えておくのも有効かと思います。私は緊張のせいか、なかなか寝つけませんでした。

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宿に泊まる必要はある?

ここでポイントとなるのが「宿に泊まるか」という点。

学校によって違いますが、国試前日は大学単位でホテルを取って前泊するケースが多いようです。特に遠方から受験地にくる人たちにとっては、これは当然必須となるでしょう。

ただし関東などの大都市圏に住んでいる人にとっては、わざわざ前泊する必要性に疑問を感じるかもしれません。

私の大学では自分の大学付近に宿を借り、前日はそこに大勢で宿泊しました。

大学から会場までの所要時間は30分ほど。自宅から会場までの所要時間を考えると、ほぼ変わりませんでした。

「だったら家から行くか、自分で会場近くに泊まったほうが良いのでは?」とも思いましたが、結局大学で確保した宿に泊まることにしました。

というのも、自宅や自分の取った宿から行く場合、1人だけ遅刻してしまったり事故に巻き込まれたりする可能性はゼロではありません。しかし、大学単位のホテルなら国試委員が全て管理してくれますし、大勢で一緒に行動すれば1人だけトラブルに会う可能性は減ります

万が一会場へ向かう電車が止まってしまっても、ホテルにいた全員が同じ状況であれば、さすがに運営側も考慮してくれるのではないでしょうか?

あまりに重要な試験だけに、「万全を期す」ための保険料としては、大学単位で宿に泊まる宿泊費は「安い」という考え方もできます。

受験当日

いよいよ当日。集合は早く、朝8時台ですが、遅刻は厳禁です

持ち物を確認し、ホテルに宿泊していた勉強の仲間と一緒に会場へ向かいます。

今年は雪がちらついていましたし、交通機関が乱れることも見越して早めに到着するようにしました。会場を事前に視察しておくとさらに安心感が増すと思います。

ただしあまりに早く着いても会場に入れないので、30分前~1時間くらいの余裕を見ておけば十分でしょう。悠長に昼食を買いに行っている時間はないので、必ず昼食を用意してから向かいましょう

会場は大学ごとにまとまっている事が多いようで、会場には同級生がたくさんいました。ただしカンニング防止のためか、間に他大の生徒が入ってくるように席が配置されていました。

集合時間が近づくと、厚労省の試験官たちが物々しい雰囲気を醸し出して会場に入室します。緊張していた私の目には、彼らが悪魔の寄越した手下のように見えてしまいました。

いくら試験官とはいえど、彼らも普通のオジちゃん・オバちゃんたちですから、不用意に緊張することはやめましょう。「うわっ、あの試験監督のオッサンの後頭部、ハゲてきてるな〜」と観察してみるくらいのスタンスでちょうど良いです。

防寒・トイレはしっかりと

集合時間になり、いよいよ試験の説明が始まります。

スマホは電源を切って封筒に入れ、机の上に置きます。iPadなども電源を切るようにしましょう。

受験してみて気づいた事ですが、この説明が結構長いです。本人確認やマークシートの配布、問題の配布、マークシートの確認など、事務的な説明や確認事項が延々と続きます。集合時間の前にトイレに行ったはずでも、説明が長すぎて途中でトイレに行きたくなる人もいました。

試験中も許可を得ればトイレには行けますが、時間の無駄になるのでなるべく直前にも済ませておきましょう。

また信じがたいことに、受験会場となった講義室は吹き抜けになっており、めちゃくちゃ寒かったです。

試験中、身につけて良いものの制限は厳しく、ブランケットも許可を得ないと使えないと説明されました。また、上着を膝にかけて代用したりすることはできませんでした。マスクはつけていて大丈夫です。ブロックごとに試験官のチェックが必要ですが、ティッシュを机の上に置いている人もいました。

定規類は持ち込みできますが、折りたたみの物や色柄が派手なものは試験中使用できません。

どうでも良い話ですが、「試験開始1分前」といった重要なタイミングで試験官同士が指を天に突き上げ、確認の合図をします。その動きがどうみても「トゥース!」にしか見えず、みんなで笑いをこらえていました。

試験開始

これに関しては特に言えることはありません。うっかりミスや禁忌設定に気をつけて、問題文をしっかり読むことくらいでしょうか。「妊婦に禁忌薬剤」「喘息にβ遮断薬」「ペニシリンアレルギーなのに再投与」「腎機能低下例に造影CT」といった定番の禁忌設定を読み飛ばしてしまうと、うっかり踏んでしまいかねません。それだけは気をつけるようにしていました。

試験開始からある程度経過すると、直前15分前まで途中退室が可能となります。ただし退出すると問題冊子を試験官に預けなければならず、欲しければ終了後に受け取りに行く必要があるようです。ですから、「最終ブロックを早く終わらせて早く帰る」というのはあまり望めなさそうです。

また、私の教室からは退出する人はほぼいませんでした。

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休み時間

休み時間の過ごし方は人それぞれですが、勉強するにしても最低限のものにしましょう。分厚いテキストを持ってきても、短い時間ではあまり頭には入ってこないと思います。ちなみに休み時間中は、スマホなども使えます。

みんな迷った問題について話したりしていましたが、誰が本当に正解かはわからないので一喜一憂する必要はなさそうです。疲労を回復し、次の時間に備える事が最優先だなと思いました。飲み物やウイダーなど、手軽に糖分や水分を摂れるものがあると便利かもしれません。

試験後、1日目から採点する人も結構いましたが、万が一悪かった場合はかなりメンタルに応えると思います。ただし出来が良かったと感じた場合は、採点してみて安心するのも1つの手だと思います。

必要な持ち物は?

最後に、Informaのサイトに挙げられていたものを参考に、当日の持ち物をまとめてみました。

必須のもの

・受験票

・HBの鉛筆,鉛筆削り

・消しゴム

・時計(計算機能などがないもの)

・黒のボールペン(申請した個人情報の確認・訂正に使用する)

・昼食・飲み物

最悪、受験票も再発行してもらえそうな雰囲気だったので、とにかく自分の身体を確実に会場に持っていく事が最重要です。とにかく遅刻さえしなければ、何とかなるはずです。

必要に応じて

・勉強道具(最低限で十分)

・防寒具・厚着しておく事

・耳栓やイヤホン

・手軽にエネルギー補給できるもの

 

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

実際に受けてみて、大きな試験だからこその緊張感・プレッシャーは想像以上のものがありました。

また、必修問題で難問に遭遇したり、禁忌肢かどうか不安になったりと、本番だからこそのトラブルもあります。

僕も実際の試験で、後から見返すと「はぁ?」と思ってしまうようなミスをいくつもしていました。

一番大事なのは会場にしっかりと行き、平常心で試験を受ける事。陳腐すぎるかもしれませんが、それに尽きると思います。前日に知らなくて焦っていた知識は、本番で出ることはありませんでしたし、点数が模試の成績から大きく乖離することもありませんでした。

まずは、持ち物を持って会場に遅刻せず行くこと。体調を崩さず、良いコンディションで試験を受けること。これが一番重要です。

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Dr.974

神奈川県出身の20代精神科医。「クリエイティブに生きる」をモットーに、サイト運営・小説執筆・写真など、種々の創作活動をしています。 海が好きで、休日は海沿いの温泉街に行くのが生きがい。お気に入りの町は熱海。

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