創作活動が続かない?
これまで自分は、「自分の手で何かを作ること」をモットーにいろんな創作活動に挑戦してきました。
ブログはもちろん、他にも小説を書いたり動画を作ってみたり、写真を撮ってみたり。下手の横好きなりに色々と手を出してきましたが、はっきり言って「これは極めた!」と言えるほどに継続できたことはほとんどありません。
最近まで、お風呂屋さんを舞台にした「桜湯スプリング」という小説を書いていたのですが、登場人物からストーリーの流れまで、完璧な(つもりで)計算して書き始めて1年。10万文字を超える長編が着々と形をなし始め、「いよいよ盛り上がり所」となったところで、自分の文章の下手くそさに絶望して行き詰まり、やる気を失ってしまいました。
意気揚々と書き始め、アマゾンKDPで発売までした上下巻構成の物語ですが、まさかの「上巻」でおしまい。「下巻につづく」と書いてはみたものの、続かずに息絶えてしまいました。(詐欺だ)
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とはいえこれはまだ頑張った方で、それまでは10ページ書いて飽き、30ページ書いては絶望し、これまで「第1章の第1節」で打ち切りになった物語は数知れません。ブログも同様で、「ブログ始めました!」という記事を最後に打ち切りになった僕のブログは、今もインターネットの海原のどこかに無数に眠っています。
それもそのはず、創作活動というのは自分でアイデアを考え、それをアウトプットするという作業。受動的な行動と違い、膨大なエネルギーを必要とします。「人が作ったテレビ番組をポテチを食いながら見る」というのを受動的な「インプット」だとすれば、「なにかを作る」というのはその正反対に位置する作業だと言えるでしょう。
では、そんな困難な作業をどうしたら継続することができるのか。自分の経験を元に、継続するコツを考えてみました。
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こまめに褒められる・達成感を味わう
人間というものは短気なもので、何か報酬があるからこそ頑張れるという生き物。頑張っても特に結果が出ず、報われないとなると、すぐにやる気を失ってしまいます。
「超大作を作る!」と意気込んで大長編の物語を書き始めるのはいいですが、それを書き終えるのはいつになるのでしょうか。ゴールが大きい分、達成感は大きいでしょうが、それまではいつまでたっても「やりきった」という達成感が味わえず、なかなかゴールは近づいてきません。でも、「達成感を味わう」という報酬をこまめに与えてあげないと、人間はすぐ飽きてしまいます。
ではどうしたらいいのでしょうか。「大作を作るな」というのはおかしな話ですから、そんなことを言うつもりはありません。そこで、達成感を小分けにして、成功体験を積んでいくのがいい方法です。
例えば何十章もある大作巨編を書きたいのならば、まずは一章一章をゴールにして考えてみること。一つの章を書き終えるという目標を達成することで、こまめに達成感を味わうことができます。ブログだったら、「100記事書く」のを目標とするのではなく、1記事書いたらそれを見て達成感に浸り、自己陶酔するのが大事だということです。
ここで重要なのが、「褒められる」ということ。
継続へのエンジンでもっとも大事なことは「誰かに自分の作品を認めてもらう」ということで、この成功体験を積むことで俄然、やる気が湧いてくるもの。褒め言葉は、まさに効果抜群の特効薬なのです。
余談ですが、私が今こうして文章を書いているのも、きっかけはインターネットに投稿した一本の短編に賞賛のコメントをもらったのが始まり。しがない短編に寄せられた、たった一通のコメントでしたが、その言葉をもらって「もっといい作品を作ろう」とやる気が湧いてきたのを覚えています。
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行き詰まったら気分転換
創作活動で必ず突き当たるのが「アイデアが出ない」という壁。
漫画やアニメとかで、「ボツになった原稿用紙が部屋中に散らばっている」というシーンをよく見かけますが、まさにそんな状態です。
パソコンに向かっても、湧いてくるのは霧がかかったような眠気だけで、アイデアもエネルギーも湧いてこないことが時々あります。そんな時は、いくら画面に向かってもいいアイデアは湧いてきません。
私はそういう時には、いっそのこと全く関係のない場所や行為をするようにしています。例えば、知らない街に出掛けて、本屋さんをうろついたり音楽を聞いたりすること。
アイデアは自分の中から突然湧いてくるものではなく、いろんな外界の事物の刺激を受けて、磨かれるようにして現れてくるもの。街を歩いていてふと気づいたことから「これはどうだろう」「こんな雰囲気の作品にしたい」などと、考えが湧くこともあります。
アイデアが浮かばない時は机でうんうん唸るだけではなく、たまには気分を変えてみることも大事です。
とにかく作ってみる
クリエイティブな何かを継続するということは、先ほども述べたとおり非常に難しいこと。
ですから、壁にぶつかって諦めてしまうことなど日常茶飯事なのです。けれども、その経験は決して無駄にはなりません。
途中で飽きてしまった自分に自己嫌悪が湧くかもしれませんが、そこまで頑張った経験値は必ず身につくもの。次第に腕が上達して楽しくなり、次回はもう少し先のステージに進めるかもしれません。
電子書籍から映画化された「The Martian(邦題:オデッセイ)」という物語を書いた人は、自分の書いた小説たちを読んで絶望し、「これは人には見せられない」と思っていたそうです。そんな作品を書いているうちに、何作品目かに「The Martian」を書き上げて、それが一躍大ヒット。一介の電子書籍ライターから、ハリウッド作品の原作者になったというサクセスストーリーです。まさに「失敗は成功の母」ですね。
下手でもなんでも、とにかく作ってみるという過程を踏んでみること。それが一番の近道だと思います。
周りから強制力を働かせる
仕事や学校を「オレ、三日坊主だからさぁ〜」といって3日でやめてしまう人はいません。それはなぜかと言うと、社会による強い「強制力」が働いているからです。漫画家がよく「締め切りが…」と焦っているように、創作をやらなければならない「仕事」にすれば、行き詰まっても諦めずに済むかもしれません。
もっともこれは周りの協力が必要で、例えば漫画なら、自分の作品を読んでくれる友達に「毎週楽しみに待っていて」とお願いするなど。そうすれば、自分が面倒くさいからといって「今週は面倒だからサボっちゃった」とは言いにくいはずです。
あえて周りに公言して締め切りをもうけることで、自分の心の弱みをコントロールし、創作活動を継続することができます。ただしこの方法は、場合によっては創作活動がストレスにしか感じられないことになりかねません。「つまんないなぁ、辛いだけだなあ」と思ってしまうのならば、いっそのことやめてみるのも手かもしれません。
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ハードルを下げる
これも「こまめに達成感を味わう」ということに繋がりますが、創作活動をする際には「ハードルを下げておく」という心構えも必要です。
プロのクリエイターならともかく、趣味で何かを創作するのは簡単ではありません。私のように、小説を書いてみても「とても読み物にならない」と言う状態になってしまう人もたくさんいます。
けれどもそこで自分を責めるのではなく、自分で何かを作ったことを褒めてあげるべきです。なぜならあなたは受動的に生きて楽をしていたのではなく、重い腰を上げ、自分の力で何かを生み出そうと頑張ったからです。
たとえそれで完成した作品が散々な出来でも、「何もしない」ことから比べたら月とすっぽんほどの違いがあります。だから自分の求めるハードルを下げ、自分を褒めてあげる心構えを持ってみましょう。
「楽しい」が全て
いかがでしょうか。今回は、私が創作活動を継続するために実践した色々なコツを書いてみました。
けれどもその根底にあるのは、「作り出すこと」を楽しいと思える姿勢です。
「辛いなあ」と思いながら何かを作っても、いいことはありません。創造活動は、私たちの創造欲求を形にする作業です。「こんな世界観の物語を描きたいなあ」「こんな曲を書けたらいいな」そんな魂の叫びを具現することこそが、創作活動です。
時には強制力も大事ですが、自分がやりたいと思うことを尊重し、その気持ちに忠実に突き進んでいくのが何よりのガソリンなのではないでしょうか。
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