☆用意するもの(大体Nsさんがやってくれる)
穴あきドレープ ・ルンバール針・18G針・23G針・麻酔・5mLシリンジ・滅菌手袋
・三方活栓・マノメーター・滅菌スピッツ・綿球2セット・ハイポアルコール・イソジン・黒のマジック・処置シーツ数枚・ゴミ袋・針入れ・清潔ガーゼ・テープ(箱に入った剥離紙のついたやつ)・麻酔・鉗子
☆セッティング
ベッドの高さを調整し、椅子を持ってくる。背中を向けてもらい、患者さんに丸まってもらう。なるべく近くに。ベッドテーブルを自分の近くに持ってくる
穿刺の場所をマーキング ) ( ) ( ←こんな感じでマーク
L3~4でも4~5でもOK
処置シーツを腰の下などに敷いておく。
☆手技
・イソジンで術野を消毒
・清潔手袋装着、穴あきドレープを背中に設置。滅菌トレーに器具を用意。
・マノメータの下の部分に、三方活栓の黄色いフタの部分を外してコネクトする。
・麻酔する。18Gで麻酔を吸い、23Gに付け替えて背中に注射
・圧迫して浸潤させ、少し待ってから本穿刺。効果確認。中指と人差し指で針を挟み、親指で押していく。
・最初の2センチくらいは進めていってよいはずだが、浅い人もいるので念のため慎重に。
背中に垂直に差すこと。2,3 ミリ進むたびに内筒を抜き(tapering)、出てこないか確認。
血液が出てくるときもあるが、それは静脈にあたっているだけ
もし脊柱管を貫いて血性の髄液が出てしまう(トラウマタップ)と、データが1週間ほど狂ってしまい、その期間中は検査できない。なので絶対に行き過ぎないように!!慎重に少しずつ進めては確認し、確認。
・もし骨に当たった場合は固い感触があるはず。靭帯を貫くときも固い感触はあるが、しっかりと力を入れて押せば貫けるはず(ググっと行き過ぎないように、針をしっかり固定して少しずつ進めること)
骨にあたってしまう場合は、しっかり正中に垂直に入っているかを確認。それでもだめならば、少し頭側に針を傾ける(下の図のように)などすれば進むことが多い
・刺しきっても当たらない場合は、一度表面近くまで針を抜き、角度を変えてもう一度。硬膜腔が細くて、脊柱管の内部に入っても硬膜に当たらない人もいる。一度針を引き、上下にずらしてチャレンジすれば当たる。
・神経根に当たると、下半身がしびれることがある。例えば左側臥位の時に左足が痺れたと訴えたら、左の神経根に当たっているのでもう少し上に針を向けるなど、調整が必要。
・無事、成功したら、まずは初圧を測定。マノメータを穿刺針に接続。
・初圧測定したら、針をしっかり固定し、上の開口部分を押さえながらマノメータを外す。指離してスピッツに滴下する。あとはスピッツを穿刺針の下に持ってきて髄液が出るのをまつ。スピッツのくびれのあたりが5mlくらい。くびれの上が7ミリくらい。見えにくいが、目盛りが印字されている。
・終わったら、髄液が漏れないように(針のおしりの部分を押さえるか、内筒を針の中に戻す)針を抜く。
・穴あきドレープの穴が空いた部分をイソジンで消毒。ドレープを外し、その周りをハイポできれいにする。
・ガーゼで水分をふき取り、最後にガーゼを穿刺部に固定し、フレックステープで固定する。
・ルンバール後90分は絶対安静。寝返りはいいが、頭を持ち上げたらだめ。入浴も当日は禁止。
☆ポイント
・正中・垂直を意識し、しっかり慎重に進める
・うまくいかなくても、焦らず一度針を引き抜いて角度を変えれば必ず当たる
・患者さんにとって、見ることができない背中側でいろいろと処置されるのは結構怖い。しっかり声掛けが大切。